心理の現場から(2)
不登校について②
「怠けているように見えてしまうんです」
起立性調節障害の相談で保護者の方からよく聞く言葉です。
思春期の不登校の背景には起立性調節障害がかかわっているケースが少なくありません。
朝になると起き上がれない、立ちくらみがする、強い倦怠感が続くーー。
本人は「行きたい」と思っていても体がついてこない状態です。
ある生徒は、夜になると比較的元気になる一方で、朝は布団から出られず、自己嫌悪を強めていました。
周囲から理解されにくいことで、気持ちを内にため込み、次第に元気を失っていく様子が見られました。
中医学では、こうした状態を「中気下陥(ちゅうきげかん)」と捉えることがあります。
これは体を支えるエネルギーが不足し、朝に力を持ち上げられない状態を指します。
また、気持ちを我慢し続けることで巡りが滞り、消化や吸収の力が弱ってしまう状態を「肝鬱脾虚(かんうつひきょ)」と表現します。
漢方薬店での相談では、これらを単なる体質の問題ではなく、心と体のバランスの乱れとして丁寧に見ていきます。
同時に心理の視点からは「怠けているわけではない」という周囲の理解が回復の大切な土台になると考えています。
起立性調節障害は頑張りすぎた体と心のサイン。
当店では、今の状態を一緒に整理しながら、無理のない整え方を考えていきます。
「どこから相談すればいいかわからない」という段階からでも、お話にいらしてください。

